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設置上の注意

リスクアセスメントの実施

ロボット設備の設計、設置、手動操作、試運転、自動運転、点検、保守、撤去を行う際は、リスクアセスメントを実施し、リスクを適切に低減してください。

適切な設置場所

ロボットは、適切な場所に設置してください。

設置環境の条件は下記リンク先を参照してください。

運搬、設置作業の注意

  • 作業者は、安全に作業するために必要な個人用保護具 (ヘルメット、安全めがね、手袋、作業服、安全靴など) を着用してください。
  • 搬送および開梱時に、段ボールの端部、PPベルトおよび木製パレットを素手で触らないでください。手指を負傷する恐れがあります。
  • 梱包箱のダンボール材に衝撃を与えないように丁寧に扱ってください。中の機器が故障して、それに気づかず思わぬ怪我、事故(火災など)に至る恐れがあります。
  • 十分な性能のクレーンやフォークリフトを使用し、各国、地域の法規や法令に従って作業してください。
  • ワイヤは、所定の吊りボルト (アイボルト) に固定してください。吊りボルト以外の場所に固定して吊すと、破損し怪我をする危険があります。
  • マニピュレータ (ロボットアーム) の運搬時は、エンドエフェクタ (ハンドなど) を取り外してください。
  • マニピュレータ (ロボットアーム) の回転は専用の治具など作成し、安全に行ってください。
  • マニピュレータ (ロボットアーム) を持ち上げたり、設置方向に回転させたり、取り付けたりするときに、手や体をはさまないように注意してください。
  • 運搬後、まず初めにマニピュレータ (ロボットアーム) を固定し、固定後にエンドエフェクタ (ハンドなど) の取り付けや、配線などを行ってください。

当社指定以外の方法でマニピュレータ (ロボットアーム) およびロボットコントローラを運搬した場合、転倒や落下により作業者が死亡あるいは重傷を負う恐れがあります。

作業に必要な空間の確保

  • 転倒による破損や怪我を防止するため、開梱および梱包は平坦かつ水平な場所で行ってください。
  • ロボットおよび周辺機器は、教示、保守および点検などの作業を安全に行うための空間を十分に確保してください。
  • ロボットの近くに鋭利部がある場合、リスクアセスメントに基づき、鋭利部を無くす、挟まれる箇所に体が入らないようにするなどの安全方策を講じてください。

    また、作業者の身体に負担がかからないよう機器の設置には人間工学上の配慮も行ってください。

  • 危険事象を引き起こす物および状態が空間内に生じないようにしてください。

協働作業に必要な空間の明示

  • 人がロボットと協働で作業するために必要な空間 (協働作業空間) を設定してください。
  • 周囲の人が不用意に立ち入らないように、協働作業空間を明示してください (設置台へのマーキング、標識など)。

協働作業空間が適切でない場合、ロボットの一部に接触するなどによって、予期せぬ怪我を招く恐れがあります。

ロボットの制限空間の設定

他の装置や人との衝突を防止するために、下記内容を実施してください。

  • 軸制限機能を用いてロボットの最大空間を制限してください (制限空間の設定)。
  • 制限空間は運転空間にできる限り合わせてください。

用語の定義は下記のとおりです。

  • 最大空間: ロボットの可動部分によって到達できる最大の空間
  • 制限空間: ロボットの最大空間を軸制限機能を用いて制限した空間
  • 運転空間: ロボットプログラムを実行したとき、ロボットが動作するすべての空間

上記の各空間は、ロボットに取付けられたエンドエフェクタおよび把持されたワークの大きさによって、実際の空間が変化します。

安全防護物の設置

安全防護物 (安全柵、セーフティライトカーテンなど) は、関係法令、関連規格 (ISO 12100、ISO 10218-2など) に従い、かつ、リスクアセスメントの結果に基づき、設置してください。

安全柵の要求事項

  • 工具の使用によってのみ取り外しできる。
  • ロボットの衝突などの外力によって、容易に破損や変形しない強度にする。
  • 出入口には、セーフティドアインタロック装置または存在検知装置 (セーフティレーザスキャナなど) を設置する。
  • 作業者の出入口以外からの侵入を防止する構造にする。
  • 手足が危険源に到達できない隙間 (格子の間隔など) にする。
  • 安全に退避できるスペースおよび逃げ道を設けて、作業者の閉じ込めを防止する。
  • 安全柵の固定手段が、安全柵を取り外したときに、安全柵またはロボット設備側に付いた状態にする。

マニピュレータ (ロボットアーム) の設置位置

マニピュレータ (ロボットアーム) が膝下部分へ接触 (衝突) した時、衝撃を緩和するための退避 (後退) 行動を取りづらい場合があります (例: 膝下部分へしっかりと体重がかかっている場合)。その場合、膝下部分への衝突力が大きくなり、骨折などの重傷を負うおそれがあります。

ロボット設備に対するリスクアセスメントの結果、上記リスクを適切に低減できたと判断できない限り、マニピュレータ (ロボットアーム) が、作業者の膝下部分に接触しないように設置してください (例: 架台上にマニピュレータを据え付け)。

人とマニピュレータの接触に対する安全対策

  • 人とマニピュレータ (ロボットアーム) との接触が生じる場合、リスクアセスメントおよび評価試験を実施して、接触時の力および圧力、並びにそのときの接触状態が、人に怪我を及ぼさないようにしてください。
  • マニピュレータ (ロボットアーム) の部位によっては許容レベルを超える接触力が発生する場合があります (例 : セカンドアームの根元付近)。このような場合は、タッチセンシングソフトカバー (オプション) の装着をご検討ください。
  • 許容できる力および圧力、そのときの接触条件は、ISO/TS 15066:2016 (TS B 0033:2017) を参照してください。

制御装置の設置

  • ロボットコントローラおよびスマートTPは下記条件をすべて満たす場所に配置してください。

    • 安全防護空間の外。
    • 容易に電源のオン/オフ (ロックアウト含む) ができる。
    • アクセスしやすい。
    • マニピュレータ (ロボットアーム) の可視性が良い。

    用語の定義は下記のとおりです。

    安全防護空間
    安全防護物 (安全柵、セーフティライトカーテンなど) で囲まれた空間
  • 非常時や緊急時に未接続のスマートTPの非常停止スイッチを誤って押すなど、誤って使用することがないよう、未接続のスマートTPは適切な場所(作業者の目の届かない作業スペースから離れた位置や、キャビネットの引き出しなど)に保管してください。

計器類の設置

圧力計その他の計器は、作業者の見やすい場所に設置してください。

接地の確保

ロボットコントローラ用電源の電源アース (保護接地) はD種以上の接地 (接地抵抗100Ω以下) としてください。

詳細は各機種の接地に関するページを参照してください。

  • 電源投入前に電圧を確認してください。誤った電圧を印加すると火災、焼損の恐れがあります。
  • 電源投入前にアースの接続を確認してください。アースが接続されていないと感電の恐れがあります。

周辺器具の接地

ロボットコントローラの周りに導電性のある器具 (以降 "導電性器具" と記載。下記の例を参照。) が存在し、それらが下記の "位置関係の条件" をすべて満たす場合、感電防止のため、導電性器具を保護接地してください。

導電性器具の例

  • 金属管
  • フェンス
  • はしご
  • てすり

位置関係の条件

ロボットコントローラと導電性器具を、人が同時に接触できるほど近くに位置する場合。

人が同時に接触できるロボットコントローラと導電性器具との距離の目安としては、2.5m以内。

電気配線および空圧配管の保護

  • 電気配線および空圧配管が、損傷を受ける恐れのある場合は、覆い等を設け保護してください。
  • 接続部に過度な力が加わらないようにしてください。
  • 空気圧によって配管の接続部分が外れないよう設置してください。

電気配線および空圧配管は作業者が手足で引っ掛けないように設置してください。

漏電遮断器または過電流遮断器の設置

漏電遮断器または過電流遮断器を設置し、漏電や地絡による被害 (感電など) を防ぐ対策を講じてください。対策方法は、IEC 60204-1を参考にしてください。

非常停止スイッチの設置

  • 異常および非常事態発生の際に、ただちにロボットの運転を停止できるよう、ISO 13850に従って、非常停止スイッチを下記条件をすべて満たす場所に設置してください。

    • 作業者が容易に操作できる位置
    • プログラム起動ボタンの近く
  • 設置した非常停止スイッチすべてが正しく機能することを確認してください。
  • 未接続の非常停止スイッチが操作できる場所に存在しないよう、保管場所を決めて適切に管理してください。

ブレーキ解除ユニットの設置

非常時および緊急時に直ぐ使用できるように、適切な台数のブレーキ解除ユニットを設置してください。

適切な警告装置の設置

ロボットの動作が危険につながる場合は、下記条件をすべて満たす警告装置を設置してください。

  • マニピュレータ (ロボットアーム) が動作することを聴覚や視覚によって作業者に知らせる。(*1)
  • マニピュレータ (ロボットアーム) が動作する前に作動する。
  • *1: "各部の名称と動作方向"を参考にしてください。

運転状態表示灯の設置

ロボットが単に一時停止しているのか、非常/異常停止しているのかが、作業者に判るように、必要に応じて、見やすい位置に表示灯を設置してください。

協働状態の表示

人とロボットが協働で作業中は、ランプを点灯させるなど、そのことを視覚的に周囲に示す必要があります。作業者が視認しやすい場所に協働状態ランプ (標準同梱品) を設置してください。

協働状態ランプの設置については、"協働状態ランプの接続" をご覧ください。

照明の確保

  • ロボットの操作、点検および保守に必要な照明を確保してください。
  • 照明が別の新たな危険を生じないように注意してください (例えば、反射や明滅により目が眩むなど)。

照明が適切でない場合、ロボットの誤操作、転倒、ロボットの一部に接触などによって、予期せぬ怪我を招く恐れがあります。

鋭利な部分の除去

作業者が接触する可能性のある個所 (例: エンドエフェクタおよびその爪、安全柵) には、鋭利な部分が生じないようにしてください。

把持した物の飛来等の防止

エンドエフェクタに把持されたワークピースが飛来や落下などによって作業者に危険を及ぼす恐れがある場合は、ワークピースの大きさ、形状、質量、温度、化学的性質などを考慮し、適切な安全方策を講じてください。

警告ラベルの貼り付け

安全柵を設置する場合は、安全柵の出入口などの見やすい位置に、ロボットに同梱の "警告ラベル" を貼り付けてください。

各軸の動作方向表示

マニピュレータ (ロボットアーム) の見やすい位置に、各軸の軸名と動作方向を表示してください。表示は実際の動作方向に合わせてください。方向表示がない、または誤った方向表示は、誤操作による労働災害ならびにロボットおよび周辺機器の破損の原因となる恐れがあります。

構成の変更

ロボット設備の構成品やオプション機器 (ハードウエア及びソフトウエアを含む) を変更/追加した場合、安全関連の機能についての必要な試験、検査および試運転を行ってください。

ロボットの改造禁止

マニピュレータ (ロボットアーム)、ロボットコントローラおよびスマートTPなどの製品を絶対に改造しないでください。

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