ID : 5176
ForceParam
機能
力制御機能のパラメータを設定します。
構文
コンプライアンス機能の場合
ForceParam 力制御番号, 座標系, 力 [,CurLmt = 電流制限値][,PosEralw = 位置偏差許容] [,Eralw = 各軸偏差許容][,Spring = 柔らかさ][,Damp = 粘性][,OffSet = オフセット値]
力センサ有コンプライアンス機能の場合
ForceParam 力制御番号, 座標系, 力 [,Rate = 制御割合][,PosEralw = 位置偏差許容]
[,Eralw = 各軸偏差許容][,Damp = 粘性][,SpMax = 最大並進速度]
[,RSpMax = 最大回転速度][,Mass = 慣性][,Spring = 柔らかさ]
力センサ有ロバストコンプライアンス機能の場合
ForceParam 力制御番号, 座標系, 力 [,Rate = 制御割合][,PosEralw = 位置偏差許容]
[,Eralw = 各軸偏差許容][,SpMax = 最大並進速度][,RSpMax = 最大回転速度][,StiffLevel = 接触対象の硬さレベル]
指定項目
コンプライアンス機能の場合
- 力制御番号
- 力制御番号 (力制御機能のパラメータテーブル番号) 1~10を選択します。整数型データで指定します。
- 座標系
- 座標を「0:ベース座標系」、「1:ツール座標系」、「2:ワーク座標系」より選択します。整数型データで指定します。
- 力
- ロボットを制御するための力で、設定した力以上は出力しません。この値を小さくすると、小さな外力に倣って動作するようになります。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。
- 電流制限値
- 電流制限値を設定します。ジョイント型データで指定します。省略可能です。付加軸は指定しても無効です。
- 位置偏差許容
- 手先位置のサーボ偏差許容値を設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
- 各軸偏差許容
- 各軸のサーボ偏差許容値を設定します。ジョイント型データで指定します。省略可能です。付加軸は指定しても無効です。
- 柔らかさ
- 位置に応じて増加する戻り力の強さの割合を設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
- 粘性
- 速度に応じて増加する抵抗力の割合を設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
- オフセット値
- 予め倣わせたい方向に誘導する為の力を設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
力センサ有コンプライアンス機能の場合
- 力制御番号
- 力制御番号 (力制御機能のパラメータテーブル番号) 1~10を選択します。整数型データで指定します。
- 座標系
- 座標を「0:ベース座標系」、「1:ツール座標系」、「2:ワーク座標系」より選択します。整数型データで指定します。
- 力
- ロボットを制御するための力で、設定した力以上は出力しません。この値を小さくすると、小さな外力に倣って動作するようになります。ポジション型デー タ(X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。
- 制御割合
- X、Y、Z方向、X軸回り、Y軸回り、Z軸回りの制御割合を設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
通常、力制御したい方向は制御割合を100%にしてください。力制御したくない方向は制御割合を0%にしてください。 - 位置偏差許容
- 手先位置のサーボ偏差許容値を設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
- 各軸偏差許容
- 各軸のサーボ偏差許容値を設定します。ジョイント型データで指定します。省略可能です。付加軸は指定しても無効です。
- 粘性
- 速度に応じて増加する抵抗力の割合を設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
- 最大並進速度
- 手先並進速度制限値 [mm/s] を設定します。整数型、単精度実数型、倍精度実数型、バリアント(Variant)型、文字列型データで指定します。省略可能です。
- 最大回転速度
- 手先回転速度制限値 [deg/s] を設定します。整数型、単精度実数型、倍精度実数型、バリアント(Variant)型、文字列型データで指定します。省略可能です。
- 慣性
- 加速度に応じて増加する抵抗力の割合を設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
- 柔らかさ
- 位置に応じて増加する戻り力の強さの割合を設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
力センサ有ロバストコンプライアンス機能の場合
- 力制御番号
- 力制御番号 (力制御機能のパラメータテーブル番号) 1~10を選択します。整数型データで指定します。
- 座標系
- 座標を「0:ベース座標系」、「1:ツール座標系」、「2:ワーク座標系」より選択します。整数型データで指定します。
- 力
- ロボットを制御するための力で、設定した力以上は出力しません。この値を小さくすると、小さな外力に倣って動作するようになります。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。
- 制御割合
- X、Y、Z方向、X軸回り、Y軸回り、Z軸回りの制御割合を設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
通常、力制御したい方向は制御割合を100%にしてください。力制御したくない方向は制御割合を0%にしてください - 位置偏差許容
- 手先位置のサーボ偏差許容値を設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
- 各軸偏差許容
- 各軸のサーボ偏差許容値を設定します。ジョイント型データで指定します。省略可能です。付加軸は指定しても無効です。
- 最大並進速度
- 手先並進速度制限値 [mm/s] を設定します。整数型、単精度実数型、倍精度実数型、バリアント(Variant)型、文字列型データで指定します。省略可能です。
- 最大回転速度
- 手先回転速度制限値 [deg/s] を設定します。整数型、単精度実数型、倍精度実数型、バリアント(Variant)型、文字列型データで指定します。省略可能です。
- 接触対象の硬さレベル
- 力制御番号の接触対象の硬さレベルを設定します。ポジション型データ (X、Y、Z、RX、RY、RZ) で指定します。省略可能です。
解説
力制御機能のパラメータを設定します。
力制御機能については、機能ガイドの「力制御機能」を参照してください。
パラメータについては機能ガイドのコンプライアンス機能の「パラメータ一覧」および、力センサ有コンプライアンス機能の「力センサ有コンプライアンス機能のパラメータ設定」、力センサ有ロバストコンプライアンス機能の「力センサ有ロバストコンプライアンス機能のパラメータ設定」を参照してください。
注意事項
- 5軸ロボットは使用できません。
- ロボット制御権を取得(TakeArm)したタスクにて実行下さい。ロボット制御権未取得の場合は、エラー「83501024 アームセマフォを取得できません。」が発生します。
- コンプライアンス機能の場合、力制御中は実行できません。力制御中に本コマンドを実行すると、エラー「83201535 力制御中は設定できません。」が発生します。
- 力センサ有コンプライアンス機能および力センサ有ロバストコンプライアンス機能の場合、力制御中に「力」のみ変更可能です。「粘性、慣性、柔らかさ」を変更したい場合は、ForceChangeTableを使用してください。
- 「座標系」で [1 : ツール座標系] を選択した場合、ツール座標は、力制御有効設定(ForceCtrl)時のツール座標となります。力制御中にChangeToolは反映されますが、力制御中に変更すると挙動が不安定になるため、座標系は変更しないでください。
- 「座標系」で [2 : ワーク座標系] を選択した場合、ワーク座標は、力制御有効設定(ForceCtrl)時のワーク座標となります。力制御中にChangeWorkは反映されますが、力制御中に変更すると挙動が不安定になるため、座標系は変更しないでください。
- オフセット力、モーメントを加える方向にロボットが動作する場合があります。動作する場合は、設定値を下げてください。
- CurLmt (電流制限値) に比較的大きな値を設定した場合、ロボットが発振的になりエラーが発生する場合があります。その場合、力制御の柔らかさをSpring (柔らかさ) 、Damp (粘性) にて調整してください。
- 手先の位置、各軸の偏差が設定した許容値を超えた場合、エラー「8320152E 力制御、手先位置偏差異常」が発生します。
- Damp (粘性) は、Spring (柔らかさ) にて設定した柔らかさ割合より小さい値を設定しないでください。柔らかさ割合より小さい値を設定した場合、ロボットが振動し、エラー停止する場合があります。
- 力センサ有コンプライアンス機能および力センサ有ロバストコンプライアンス機能の調整時は、「力」と「制御割合」を最初に設定してください。調整手順については、機能ガイドの力センサ有コンプライアンス機能の「パラメータの調整」を参照してください。
- コンプライアンス機能の調整時は、「力」と「電流制限値」を最初に設定してください。調整方法については、機能ガイドのコンプライアンス機能の「調整方法」を参照してください。
- パラメータ調整は、ティーチングペンダントでもコマンドでもできます。併用すると、混乱により誤った設定を行う恐れがありますので、どちらかに統一して実施することをお勧めします。
- 力制御機能では制御したい方向と、Move命令などのロボット動作命令の動作方向が一致している場合は、指定した力通りに制御はできませんので、制御を開始したい位置まで移動したらMotionSkipでロボット動作命令をスキップさせてください。
- 力センサ有ロバストコンプライアンス利用時、目標制御力の設定値が "ロバストコンプライアンス接触判定力"、"ロバストコンプライアンス接触判定モーメント" で設定した値を下回った場合エラーが発生します。
用例
用例1
Sub Main 'プログラムを開始します。
Takearm keep = 1 'アームグループの制御権を取得します。
Move P,@E P2 'P2へ移動します。
ForceParam 1,1,P(100,100,0,100,100,100)'力制御番号、座標系、各要素の外力に対する
'閾値を設定します。
ForceCtrl ON,1 '力制御機能(コンプライアンス機能)を有効にします。
Move L,@0 P3 'P3へ移動します。
:
'アンチャック動作を呼び出します。
:
Move L,@0 P2 'P2へ移動します。
ForceCtrl OFF '力制御機能(コンプライアンス機能)を無効にします。
:
:
End Sub 'プログラムを終了します。
用例2
'ツール座標系でZ方向に10Nの力を加える
ForceParam 1, 1, P(0, 0, 10, 0, 0, 0), Rate = P(0, 0, 100, 0, 0, 0)
具体的な使用方法については、機能ガイドのコンプライアンス機能の「実施例(プログラミング例)」を参照してください。
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