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ロボットの手先に加わる力の確認

ここでは、以下の項目について説明しています。

力の許容値

ロボットのツールを設計/選定するときは、以下の項目がロボットの仕様を超えないようにしてください。(ロボット本体の仕様参照)

  • 最大可搬質量
  • 最大許容イナーシャ(慣性モーメント)
  • 最大許容モーメント

上記項目との比較では、ツールだけでなく、ツールを固定する金具やワークピースおよび配線·配管など、フランジに負荷をかけるものすべてを考慮に入れてください。

また、ツール(ワークピースを含む)は振動しないようにしてください。

上記の内容を守らない場合、ロボット本体の各締結部にゆるみ、ガタが発生し、位置ズレする可能性があり、ロボットおよびロボットコントローラが破損する危険があります。

微低速での動作が続く場合、過負荷のエラーが発生することがあります。

質量と重心の位置から、許容値の範囲内かどうかを確認する方法

ロボットの手先に加わる慣性モーメントやモーメントは、ツールやワークピースなど、フランジに負荷をかけるもの(以降 フランジにかかる総負荷)の形状を、各力の計算公式に当てはめて算出する必要があります。

しかし、フランジにかかる総負荷の、質量と重心の位置が分かっている場合、下図のグラフを使用して、許容値の範囲内かどうかを確認することができます。

下図は、ロボットの6軸および5軸の回転中心から、フランジにかかる総負荷の重心位置までの距離が、どこまでだと許容値内に収まるかということを、質量別に表したものです。

例えば、フランジにかかる総負荷の質量が25kgであった場合を説明します。この場合、図の"25kg"の枠内に、フランジにかかる総負荷の重心位置があれば、フランジにかかる慣性モーメントとモーメントは、許容値以内であると判断することができます。

ただし、下図のグラフは、フランジにかかる総負荷の体積が比較的小さい場合のものです。フランジにかかる総負荷の体積が大きい場合は"慣性モーメントの計算方法"を参考に、各力を算出して、許容値以内であることを確認してください。

VLA-4025

VLA-6022

慣性モーメントの計算方法

フランジにかかる総負荷が、4軸、5軸、6軸回りに加える慣性モーメントを求めるときには、下記の計算式を参考にしてください。

1. 円柱(1)

(回転軸=中心軸)

4. 球

(回転軸=中心軸)

2. 円柱(2)

(回転軸が重心を通る)

5. 重心位置が回転軸上にない

3. 直方体

(回転軸が重心を通る)

I : 慣性モーメント 〔kgm2

m : 質量 〔kg〕

r : 半径 〔m〕

a、b、c、L : 長さ 〔m〕

計算例

複雑な形状の慣性モーメントを計算する場合は、できる限り簡単な部分に分割して計算します。

下図に示すような3部品(1)、(2)、(3)に分割して計算します。

6軸回り慣性モーメント

4軸、5軸回り慣性モーメント

下図のような場合、4軸、5軸回りの慣性モーメントは同じ計算で求めることができます。

ロボットのフランジにかかる最大負荷と、前腕にかかる追加負荷を定義する方法について説明します。

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