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ID : 5125

熱膨張補正機能

機能概要

モータの発熱によりアームが膨張し、位置精度が悪化することがあります。

この機能を使用すると、アームの熱膨張の影響を補正し、位置精度の悪化を低減することができます。

対象ロボット

以下のロボットで使用できます。

  • VS-050/060/068/087シリーズ
  • HSRシリーズ
  • HSA1シリーズ

使用方法

ティーチングペンダントで使用条件一覧の「136 熱膨張補正」の値を以下に変更します。

  • 0:無効
  • 1:有効(FIG優先)
  • 2:有効(角度優先)デフォルト(この機能はVer.2.11から使用可能です。)

Ver.2.10以前は1:FIG優先がデフォルトとなります。

FIG優先モードの場合、アームの伸び具合によっては異なる角度に移動する場合があります。その場合は、角度優 先モードに変更してください。角度優先モードでは、 基準角度から最短距離となるように、FIG=-2での最適fig自動選択機能でFIGを決定します。

使用条件の表示・設定については、ティーチングペンダント操作ガイドの「使用条件の表示・設定」を参照してください。

角度優先モードでは、位置データを数値変更する時に指定したFIGとは異なる角度となることがありま す。

(例)第6軸形態をDOUBLEとした場合でも、熱膨張補正が「無効」の場合に180.01°となるような場 合には、熱膨張でアームが伸びた結果、179.01°のように-180°<θ6≤180°(SINGLEの範囲)となることがあります。

使用上の注意

  • 対象ロボット以外のロボットでは「136 熱膨張補正」を「有効」に設定しても、機能は働きません。
  • 当機能を使用しないときは、ティーチング前に機能を「無効」に設定します。
  • 当機能を使用するときは、ティーチング前に機能を「有効」に設定します。
  • ティーチングとプログラム実行時でこの機能の「有効」、「無効」状態が異なると座標位置がずれるので、再ティーチングが必要です。
  • 当機能が有効の場合、常に温度変化によるアーム長の変化を推定しているため、ロボット停止時であってもアーム画面のT型、P型表示が変化する場合があります。
  • コントローラの電源ON直後は、補正が正しく行われないことがあります。

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