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熱膨張補正機能
機能概要
モータの発熱によりアームが膨張し、位置精度が悪化することがあります。
この機能を使用すると、アームの熱膨張の影響を補正し、位置精度の悪化を低減することができます。
対象ロボット
以下のロボットで使用できます。
- VS-050/060/068/087シリーズ
- HSRシリーズ
- HSA1シリーズ
使用方法
ティーチングペンダントで使用条件一覧の「136 熱膨張補正」の値を以下に変更します。
- 0:無効
- 1:有効(FIG優先)
- 2:有効(角度優先)デフォルト(この機能はVer.2.11から使用可能です。)
Ver.2.10以前は1:FIG優先がデフォルトとなります。
FIG優先モードの場合、アームの伸び具合によっては異なる角度に移動する場合があります。その場合は、角度優 先モードに変更してください。角度優先モードでは、 基準角度から最短距離となるように、FIG=-2での最適fig自動選択機能でFIGを決定します。
使用条件の表示・設定については、ティーチングペンダント操作ガイドの「使用条件の表示・設定」を参照してください。
角度優先モードでは、位置データを数値変更する時に指定したFIGとは異なる角度となることがありま す。
(例)第6軸形態をDOUBLEとした場合でも、熱膨張補正が「無効」の場合に180.01°となるような場 合には、熱膨張でアームが伸びた結果、179.01°のように-180°<θ6≤180°(SINGLEの範囲)となることがあります。
使用上の注意
- 対象ロボット以外のロボットでは「136 熱膨張補正」を「有効」に設定しても、機能は働きません。
- 当機能を使用しないときは、ティーチング前に機能を「無効」に設定します。
- 当機能を使用するときは、ティーチング前に機能を「有効」に設定します。
- ティーチングとプログラム実行時でこの機能の「有効」、「無効」状態が異なると座標位置がずれるので、再ティーチングが必要です。
- 当機能が有効の場合、常に温度変化によるアーム長の変化を推定しているため、ロボット停止時であってもアーム画面のT型、P型表示が変化する場合があります。
- コントローラの電源ON直後は、補正が正しく行われないことがあります。
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